災害関連死とは
建物の倒壊など災害の被害によって直接亡くなるのではなく、避難所で病気の発症や持病の悪化などで間接的に亡くなることです。
特に地震の場合、地震による建物の倒壊などで直接する死亡よりも災害関連死で亡くなる方が多くなっています。復興庁は災害関連死の定義を以下のように定めています。
当該災害による負傷の悪化または避難生活等における身体的負担による疾病により死亡し、災害弔意金の支給等に関する法律(昭和48年法律第82号)に基づき災害が原因で死亡したものと認められたもの
上記はあくまでも災害関連死の定義であり、災害関連死かどうかの判断は、災害が発生した地域の自治体が災害弔意金の支給等に関する法律(昭和48年法律第82号)に基づいて独自に行なっています。
災害関連死は1995年に発生した阪神淡路大震災を機に生まれました。阪神淡路大震災では、過労死や病死などの災害関連死によって919人の方が亡くなられました。
災害関連死と認定されるには
また災害関連死と認定されるには亡くなった方の遺族が災害弔意金の支給に申し込む必要があります。申請されていない場合も考慮するとデータ上の人数よりも災害関連死で亡くなった方はずっと多いとされています。
震災の場合は、震災関連死と呼ばれることがあります。
※JX通信社HPより抜粋:https://jxpress.net/disaster-related-death/
災害関連死の発生要因
- エコノミークラス症候群
- 慣れない避難所でのストレス
- 水分や栄養不足などの衰弱死
- 人手不足により適切な治療が受けられない
- 避難などの疲労による交通事故
- 復旧中の過労死 など
災害弔慰金
直接死も含め、災害弔慰金の支給は法律に基づく条例によって行われ、申請された後に審査が必要な場合は、国ではなく各市区町村が設置する機関が行います。具体的には行政の担当者に医師や弁護士などの専門家が参加した委員会が立ち上げられ、死亡診断書・死体検案書の調査や家族・周辺住民などへの聞き取りなどを行い、持病の有無、治療ができる環境にあったか、被災者に何らかの落ち度は無かったかどうかなどを勘案し、因果関係について判断を下します。
死因としては心臓病や脳血管障害、肺炎などの呼吸不全が多いが、他にも幅広い事例が災害関連死として認められています。これは、弔慰金と名付けられてはいるものの、労災保険金などとは違い、実際は被災者救済を目的としているためです。しかし、認定の審査やその結果についての課題も多いのが現状です。
※ウィキペディアより抜粋:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%81%BD%E5%AE%B3%E9%96%A2%E9%80%A3%E6%AD%BB