アウトリーチ

アウトリーチとは、もともと以下2つの意味がある。

  • 手を伸ばして取る
  • 手をさしのべる

地域へ積極的に出向き、孤立している人や困っている人たちを見つけ、よく話を聞き、必要な支援を判断して対応できる人に結びつけることです。

災害時のアウトリーチのやり方には、「個別訪問型」「サロン等の場づくり型」など、多様な方法があります。

いずれも、被災者と直接会う機会を作り、心身の健康状態や生活状況、今後の見通しなどを総合的に把握することが重要となります。

被災地によっては、保健師、災害ボランティアセンター、外部支援のNPOなどが取り組むことが多く、それぞれが把握した情報を持ち寄って情報共有し、課題解決に向けた話し合いを行っているケースもあります。

アウトリーチを行う時に役立つ視点

周辺地域のアウトリーチ
  • 住家被害(全壊・半壊・一部損壊、床上・床下浸水、流出)
  • ライフライン(電気・ガス・水道・トイレ)の使用状況
  • 避難所(場所・収容人数・年齢構成)
  • 交通手段(公共交通機関の運行状況、道路の被害状況)
  • 近隣の食堂・スーパー・コンビニなどの再開状況
  • 地元の産業の被災状況(農業・漁業等)
  • 地元で協力してくれそうな団体(自治会、地元ボランティア団体、NPO、青年会議所、生協、お寺など)
被災者への個別のアウトリーチ
  • 食事(自力調理可能か/頻度/食材の調達方法/ニーズ)
  • 寝床(寝場所はどこか/夜眠れているか)
  • 入浴(風呂は入れているか/頻度/場所)
  • 洗濯(洗濯はできているか/頻度/場所)
  • 物資(生活物資は届いているか/ニーズ/自力入手できるか)
  • 心の状態(疲れ/不安/イライラ/ハイテンション/やる気が出ない/何から手をつければよいか分からない/そっとしておいて欲しいなど/とにかく休みたいなど)
  • 身体の状態(顔色/血圧/持病の状態/発災から全く休んでいない/体が痛いなど)
  • 子ども達の様子
  • その他、困り事、要望など